「埼玉県史料叢書11」のお知らせ

埼玉県史料叢書11 古代・中世新出重要史料一」を今年(2016年)の5月に県立図書館で借りたときに、表紙の裏に「お知らせ」があるのを見つけました。以前に借りた時にはなかったものです。
 内容は、この本に書かれている“岩槻城の築城者”についての説明で、黒田基樹氏の成田正等を採用していたことに対する訂正の「お知らせ」です。
 結びの文面で、“このように、岩付城の築城者については、研究者によって諸説が並立している状況にあります。”

埼玉県資料叢書11

  ウィキペディアの岩槻城の説明でも、以前は前半部に「近年は成田氏築城説が有力視され始めている」 とあり、「本文」には独自学説は書けないとのことで、「ノート」に私の疑問を書きました。
 それで、最近、見てみると、「成田氏築城説もあるという」と、変更されていました。

 ウィキペディアに書かれたことを、全て本当のことと思ってしまう人もいると思います。歴史に関することは、一次資料(その当時の人物が書いた書状や日記など)を元にして、それらから作成された二次史料は補足として使用し、学説には優位差をつけてはいけないと考えます。